路地裏

あらゆるどうでもいいことを書きます。

深呼吸する貧乏人

 こないだまでゲームがつまらなかったので小説を書きまくっていたのだが、急にゲームが面白くなり小説を3日ぐらい全く書いてない。これは小説がつまらなくなったのか、ゲームが面白くなったのか。ゲームは本当は最初から面白かったのか、突然面白くなったのか。

 尊敬しているゲーマーが言ってたのだが、「ゲームに飽きるのではなくて、ゲームをやってて成長しない自分に飽きている」というのはまったくその通りだと思う。死にゲーを積む、難易度を下げてクリアする、そういうことはしょっちゅうだ。好きなゲームは無双シリーズウイイレの難易度はスタンダード。発売から2週間ぐらいで買ったSEKIROは、いまだクリア出来ていない。

 

 でも色んなことをつまらないと思う時間は圧倒的に減った。実家を飛び出してあてもなく人間砂漠に飛び込んでしばらく経ったが、ゆるやかに減っていく残高と引き換えに、平穏と感動をようやく取り戻した。実家にいる時に何度も観た映画をここで観ると、涙が出てくるし、思いっきり笑えるし、誰も「なんで生きてるの?」なんて暗に聞いてきたりはしないんだ。頭でずっと思っていた「親なんてクソくらえ」を、やっと心から言えるようになったんだ。

 それはそれとして感謝はしている。育てるというのは簡単なことではないし、お金で苦労する貧乏家庭ではなかったし、頑固だったが学がある両親だから俺もそれなりの常識を身につけることが出来た。でもやっぱり近くにいる俺の心はずっと息を止めていた。

 

 困窮する生活に、やたらと多い人、薄汚れた空気。でもここで深呼吸する。空気がきれいなだけでは人は生きていけないし、綺麗じゃなくても大きく吸える空気もある。

 残高を見るたび頭が痛くなる。でも心はやっと息づき始めた。