路地裏

あらゆるどうでもいいことを書きます。

レアル・マドリーの理想形を模索する DF・GK編

 前人未到チャンピオンズリーグ3連覇(チャンピオンズカップ時代を除く)を成し遂げ、メッシ&ロナウドバロンドールに終止符を打つ選手(モドリッチ)を排出し、いまだに世界のトップ3に入るクラブとして輝きを放つレアル・マドリー。しかしこの10年間でラ・リーガでの優勝はわずか2度。ジダンの電撃退任後は迷走していた印象が強く、ジダンが復帰した現在もラ・リーガではCLの輝きを見せられていない。

 

 そのバロンドーラーであるモドリッチはロシアW杯をピークにやや元気がなく、ベイルは「ロナウド後」でも怪我を繰り返して失望を買い、プレミア最高のタレントであったアザールチェルシーにいた頃からは程遠いパフォーマンスに終始している。変わらずの働きを見せるS・ラモスやカルバハル、確かな成長を見せるヴァランやロドリゴロナウド後でも安心のパフォーマンスを見せるベンゼマクルトワらはいるものの、いまだにバルサの後塵を介している。

 

 どちらかというと俺はバルセロニスタなのだが、レアルには久保建英もいることだし強くあってもらいたい。ということで保有権を持つ選手や獲得を狙う選手などを希望的観測でチームに加え、理想形を探っていければと思う。早速始める。

 

 キーパーはクルトワでまったく問題ない。というよりナバスを放出した時点で他に選択肢が無い。アレオラもパリでの経験を考えればバックアッパーとしては十分。理想はクルトワと同等の存在か後継者たりえる存在。その意味でナバスは理想だったが、派閥が出来てしまうため放出したフロントの判断は間違いとも言い切れないためアレオラで良しとする。まったく現実的ではない後継者候補はミランのドンナルンマ。ライオラがバックアッパーの立場など受け入れるはずがないだろうし、もし移籍するならそれこそクルトワとのトレードか、1億ユーロ級を要求してくるだろう。ということでひとまず除外。

 

 最終ラインは悩ましい。安心できる存在のセルヒオ・ラモスとマルセロは、衰えを考えなければいけない段階だ。だからこそデリフト(ユベントス)は絶対に欲しかったところだが、囲われた以上ユーべは手放さないだろう。ヴァランは順調にいけばあと2、3年で世界トップに行ける存在で、カルバハルは攻守のバランス型のサイドバックとしてはすでに世界最高峰。最終ライン全域をこなせるナチョは世界最強のバックアッパーと言っても過言ではない存在。考えるべきなのはフェルラン・メンディに左サイドを任せるべきかということと、マルセロの処遇だ。

 現状、夏の移籍組で一番の活躍を見せるフェルラン・メンディ。コンディションを落とすマルセロに代わり、左サイドバックのレギュラーとして奮闘する若武者にはサポーターも期待を寄せている。ひとまずメンディに期待していいだろう。問題はマルセロ。

 好調時の輝きは変わらず。選手寿命が延びている昨今では老け込むにはまだ早く、奮起に期待するのも十分あり。ただ個人的にはメンディと同世代の逸材を獲得し競わせるのがいいと感じる。マルセロはベテランだがチームに落ち着きを与えるタイプではなく、いわゆる「ラテン組」の中でもお調子者のリーダーだ。好調時はそれがチームに好影響を及ぼすものの、現在のように調子を落としていると途端にメディアの標的となる。最終ラインを引き締める存在としてラモスが君臨する以上、マルセロの放出は悪くない提案にも思える。それに選手にとっても、まだやれる中で若手のバックアッパーは不本意だろう。パリでもブラジルでももう一花咲かせまくっているダニエウ・アウベスのように、クラブを移すのも正解だと思う。

 さてメンディと競える存在としては、有力な候補はいない。その代わりそのメンディを再びサブに追いやるレベルの存在である、バイエルンのアラバを狙っている。バイエルンが夏に唯一売りに出す可能性のある主力が、アラバだ。カナダが生んだ逸材、アルフォンソ・デイビスのコンバートに成功し、リュカやパバールもサイドバックを担えるためだ。あるいは次代の第一人者候補、アトレティコのロディの「禁断の移籍」も、クラブの歴史を考えればない話ではない。

 

 右はカルバハルで盤石。さらにドルトムントで覚醒したハキミの復帰を検討しており、ナチョも含めて隙が無い。獲得はそのハキミで十分だろう。

 難しいのはセンターバック。エデル・ミリトンは適応期間と考えて猶予を与えるべきだし、ナチョが控え、ラモスはトップレベルを維持し、ヴァランはそこに辿り着きつつある現在はそこまで補強の緊急性は無いように見える。

 だが忘れてはならないのはセルヒオ・ラモスがすでにオーバー30だという事。後継者問題は付きまとい、デリフト以外の選択肢を考えなければならない。

 

 数年前から狙うのがクリバリ(ナポリ)。困難を独力で解決できるスーパータレントであり、ファン・ダイク、マグワイアと更新してきた移籍金記録を塗り替えるのではと言われている。

 逆にここ2年ほどで急浮上したターゲットが、インテルのシュクリニアルだ。クリバリより3歳若く、フィジカルもあるがどちらかと言えば頭脳型。冷静さを失わず、インテルで結果を残す通りパーソナリティーもある。向こう5年以上の最終ラインを託せる存在と言っていい。

 

 さらに若い候補では、RBライプツィヒのダヨ・ウパメカノが挙げられる。現在21歳。186cm・90kgという恵まれた体躯を活かしたパワフルなディフェンス、質の高いカバーリング、テクニックもあり冷静さを失わないパーソナリティーも併せ持つ。さらに貴重な左利きのCBと、U-21世代ではデリフトと並び頭二つ以上抜けた存在だ。

 それだけに争奪戦が激しく、アーセナルバイエルントッテナムミラン、そしてバルサも獲得を狙っている。交渉上手のユーべが参加しないのは朗報だが、獲得できるかはまったくわからない。とはいえレアルが獲ると決めたら獲ってきた歴史がある。期待したい。

 

 想像以上に長くなってしまったのでここでいったん区切る。